サッカー界のスーパースター、キリアン・エムバペ選手。彼の驚異的なプレーとともに、常に注目を集めるのがその「年俸」です。2024年夏、長年の夢であったスペインの強豪レアル・マドリードへの移籍を果たし、その契約内容に世界中のサッカーファンが関心を寄せています。
この記事では、エムバペ選手の最新の年俸から、過去の所属クラブでの驚くべき契約内容、さらには年俸以外の収入源や他のトップ選手との比較まで、あらゆる角度から彼の収入についてやさしく、そして詳しく解説していきます。サッカーに詳しい方はもちろん、これからサッカーに興味を持った方にも分かりやすくお伝えしますので、ぜひ最後までご覧ください。
キリアン・エムバペの驚異的な年俸
レアル・マドリードでの最新年俸
2024年夏、エムバペ選手は長年の夢であったレアル・マドリードへ移籍しました。 注目の年俸ですが、報道によると約1,500万ユーロ（約24億円）とされています。 これは、前所属のパリ・サンジェルマン（PSG）時代に受け取っていた年俸と比較すると大幅な減額に見えます。
しかし、これにはいくつかの理由があります。まず、レアル・マドリードが所属するスペインのラ・リーガには、各クラブの総年俸を制限する「サラリーキャップ」という厳格なルールが存在します。 そのため、一人の選手に突出した高額年俸を支払うことが難しいのです。エムバペ選手自身も、「夢」であったレアル・マドリードでプレーするために、この条件を受け入れたと言われています。
また、年俸は下がったものの、移籍金が発生しない「フリー移籍」であったため、契約に際して1億ユーロから1億1500万ユーロ（約170億円〜200億円）とも言われる莫大な契約ボーナスが支払われると報じられています。 このボーナスは5年契約の期間中に分割で支払われる見込みで、年俸以外の部分で大きな収入が確保されているのが特徴です。
PSG時代の破格の契約内容
レアル・マドリード移籍前のPSG時代、特に2022年に結んだ延長契約は「スポーツ史上最大の契約」とも言われ、その内容はまさに破格でした。 この契約は2年+1年のオプション付きで、総額は最大で6億3000万ユーロ（約930億円）に達するとも報じられました。
その内訳は以下の通りです。
- 年俸（基本給）: 年間7,200万ユーロ（約105億円）。 これはそれ以前の約3倍に跳ね上がる金額でした。
- 契約ボーナス: サイン時に1億8,000万ユーロ（約263億円）が支払われました。
- ロイヤリティボーナス: 契約期間中、毎年夏に残留することで支払われる特別なボーナスで、総額は2億4,000万ユーロ（約350億円）にもなると言われていました。
これらの金額からも、PSGがいかにエムバペ選手を引き留めたかったかがうかがえます。実際、この契約延長にはフランス大統領まで関与したとされ、クラブの枠を超えた国家的なプロジェクトであったとも言われています。
年俸の内訳（基本給・ボーナスなど）
エムバペ選手の収入は、単純な基本給だけではありません。様々なボーナスが彼の総収入を大きく押し上げています。
- 基本給: クラブから定期的に支払われる給与のことで、これが年俸のベースとなります。
- 契約ボーナス（サインオンボーナス）: 新たに契約を結んだ際や、契約を延長した際に一度に支払われる一時金です。レアル・マドリードへの移籍の際にも、高額な契約ボーナスが設定されました。
- ロイヤリティボーナス（忠誠ボーナス）: 特定の期間、チームに在籍し続けることを条件に支払われるボーナスです。PSG時代の契約には、このロイヤリティボーナスが多額に設定されていました。
- 出来高ボーナス: 試合の出場数、ゴール数、アシスト数、チームのタイトル獲得など、個人やチームの成績に応じて支払われるボーナスです。レアル・マドリードとの契約にも、個人タイトルであるバロンドールを獲得した場合のボーナスなどが含まれていると報じられています。
このように、エムバペ選手の年俸は基本給に加え、様々なインセンティブ（報奨金）が組み合わさって構成されており、彼の活躍が直接収入に反映される仕組みになっています。
年俸だけじゃない！エムバペの収入源
スポンサー契約による莫大な収入
エムバペ選手は、多くのグローバル企業とスポンサー契約を結んでいます。その中でも特に有名なのが、スポーツ用品大手のナイキと、高級腕時計ブランドのウブロです。
ナイキとは長年にわたるパートナーシップを結んでおり、彼のためにデザインされたスパイクやアパレルが世界中で販売されています。ウブロでは、サッカー界のレジェンドであるペレ氏も務めたブランドアンバサダーとして活躍しています。
その他にも、ファッションブランドの「ディオール」や、仮想通貨関連のゲーム「ソラーレ」など、様々な業界のトップブランドが彼のスポンサーとなっています。 これらのスポンサー契約による収入は、年間で2000万ドル（約28億円）にも上ると推定されており、彼の総収入の大きな柱の一つです。
肖像権の行方と収入への影響
サッカー選手の収入を語る上で欠かせないのが「肖像権」です。肖像権とは、選手自身の名前や写真、映像などを商業的に利用する権利のことを指します。通常、クラブとの契約では、この肖像権の一部（例えば50%）をクラブ側が保有することが一般的です。
しかし、エムバペ選手の場合、レアル・マドリードとの契約において、肖像権収入の60%から80%を選手側が保持するという、非常に有利な条件を勝ち取ったと報じられています。 PSG時代には年間3000万ユーロ（約51億円）の肖像権収入があったとされており、今後レアル・マドリードでの世界的な活躍により、この金額はさらに増える可能性があります。
自身のブランド価値を高く評価し、それを最大限に活かす交渉力も、彼がトップアスリートたる所以と言えるでしょう。
自身の会社経営と投資
エムバペ選手は、自身の権利を管理するための会社を設立するなど、ビジネスの分野でも活動しています。彼の母親がCEOを務める会社が、彼の肖像権やスポンサー契約などを管理していると言われています。
また、若干25歳にして、ピッチ外での収入もトップクラスである彼は、様々な分野への投資も行っているとみられます。 アスリートとしてのキャリアは限られていますが、その間に得た莫大な資産を元手に、将来を見据えた活動も展開しているのです。
彼のInstagramのフォロワー数は1億人を超えており、これはクリスティアーノ・ロナウド選手、リオネル・メッシ選手に次ぐトップクラスの数字です。 この絶大な影響力も、彼のマーケティング価値を高め、さらなるビジネスチャンスを生み出しています。
他のスター選手との年俸比較
メッシ、クリスティアーノ・ロナウドとの比較
長年にわたりサッカー界のトップに君臨してきたリオネル・メッシ選手とクリスティアーノ・ロナウド選手。彼らの収入もまた、天文学的な数字です。
アメリカの経済誌『フォーブス』が発表した2023年のスポーツ選手長者番付によると、クリスティアーノ・ロナウド選手が総収入1億3600万ドル（約190億円）で1位、リオネル・メッシ選手が1億3000万ドル（約182億円）で2位でした。 一方、エムバペ選手は1億2000万ドル（約166億円）で3位にランクインしています。
ロナウド選手とメッシ選手はサウジアラビアやアメリカのクラブへ移籍し、非常に高額な年俸を得ています。 それに対し、エムバペ選手はヨーロッパのトップリーグに所属する選手としては最高クラスの収入を得ていることになります。
| 選手名 | 2023年推定総収入 | 主な所属クラブ（当時） |
|---|---|---|
| クリスティアーノ・ロナウド | 1億3600万ドル（約190億円） | アル・ナスル |
| リオネル・メッシ | 1億3000万ドル（約182億円） | パリ・サンジェルマン→インテル・マイアミ |
| キリアン・エムバペ | 1億2000万ドル（約166億円） | パリ・サンジェルマン |
※1ドル＝140円換算で計算
チームメイト（レアル・マドリード）との比較
レアル・マドリードは、世界中からスター選手が集まる「銀河系軍団」として知られていますが、その中でもエムバペ選手の年俸はトップクラスです。
報道によると、エムバペ選手の年俸は約1,500万ユーロ（約24億円）ですが、これはチーム内でも最高額となります。 例えば、長年チームを支えてきたダヴィド・アラバ選手やトニ・クロース選手（2024年引退）、ヴィニシウス・ジュニオール選手といった他の主力選手たちの年俸を上回る金額です。
クラブはチーム内の給与バランスを非常に重視しており、エムバペ選手を獲得する際にも、そのバランスを崩さないことを条件に交渉したと言われています。 その結果、PSG時代よりも基本年俸は抑えられましたが、それでもチーム最高給であることからも、クラブからの絶大な期待がうかがえます。
スポーツ選手長者番付での順位
サッカー界だけでなく、あらゆるスポーツ選手を含めた長者番付でも、エムバペ選手は常に上位に名を連ねています。
2023年に発表された番付では、クリスティアーノ・ロナウド選手、リオネル・メッシ選手に次ぐ3位でした。 また、25歳以下のスポーツ選手に限定した番付では、1億2000万ドル（約166億円）で断トツの1位となっています。 2位のNFL選手、カイラー・マレー選手の7050万ドル（約97億円）に大差をつけており、若い世代のアスリートの中では突出した存在であることが分かります。
サッカー選手としての実力はもちろんのこと、そのスター性や影響力が、世界中のアスリートの中でもトップクラスの収入につながっているのです。
年俸の使い道と素顔
慈善活動への積極的な参加
エムバペ選手は、慈善活動に非常に熱心なことで知られています。彼は「チャリティー活動をするのは義務感からではなく、自分自身が幸せを感じられるから」と語っており、その活動は多岐にわたります。
特に有名なのが、フランス代表として得た報酬の全額を寄付していることです。2018年のFIFAワールドカップでフランスが優勝した際には、獲得したボーナス約5700万円の全額を、障がいを持つ子どもたちにスポーツの機会を提供する慈善団体へ寄付しました。
また、2020年には新型コロナウイルスと闘う医療従事者や、経済的に困窮する人々を支援するために多額の寄付を行っています。 彼は自身の名声や影響力を社会貢献のために使うことを重要だと考えており、その姿勢は多くの人々から称賛されています。
高級車や時計などのコレクション
一方で、トップアスリートらしい豪華な一面も持っています。彼は高級車を複数台所有していることで知られており、特にフェラーリのコレクションは有名です。
また、スポンサー契約を結んでいるウブロをはじめとする高級腕時計のコレクターでもあります。自身のSNSなどで、さりげなく高級時計を身に着けている姿が度々見られます。
これらのコレクションは、彼の成功の証であると同時に、若くして世界の頂点に立ったスター選手のライフスタイルを象徴していると言えるでしょう。
家族を大切にする一面
エムバペ選手は、非常に家族思いなことでも知られています。彼の代理人は長年、父親が務めていましたが、現在は母親が彼のキャリアに関する重要な交渉を担っています。
また、弟のイーサン・エムバペ選手もプロサッカー選手であり、PSGの下部組織でプレーしていました。兄弟の仲は非常に良く、オフの時間には一緒に過ごす様子がSNSにも投稿されています。
ピッチ上では圧倒的なスピードと得点力で相手を恐怖に陥れるエムバペ選手ですが、ひとたびピッチを離れれば、家族との時間を何よりも大切にする20代の若者なのです。その謙虚で誠実な人柄も、彼が世界中のファンから愛される理由の一つでしょう。
エムバペのキャリアと年俸の推移
ASモナコでのデビューと台頭
エムバペ選手がプロとしてのキャリアをスタートさせたのは、フランスの名門クラブ、ASモナコでした。10代の頃、彼の給料は週給わずか60ポンド（約11,400円）ほどだったとされています。
しかし、その才能はすぐに開花します。2016-17シーズン、当時18歳だったエムバペ選手は、UEFAチャンピオンズリーグなどの大舞台で次々とゴールを決め、モナコを17年ぶりのリーグ優勝に導く大活躍を見せました。
この活躍により、彼の市場価値は急騰。モナコは、レアル・マドリードなどへの流出を阻止するために、年俸を約120億円に引き上げる破格のオファーを提示したと報じられました。 10代の選手に対してこれほどのオファーが提示されるのは極めて異例であり、この時点で彼が特別な才能の持ち主であることが証明されていました。
パリ・サンジェルマン（PSG）への移籍と成長
最終的に、エムバペ選手は2017年夏にパリ・サンジェルマン（PSG）への移籍を決断します。この時の移籍金は約1億8,000万ユーロ（当時約240億円）にも上り、10代の選手としては史上最高額の一つとなりました。
PSG移籍後、彼の年俸は一気に桁違いのレベルへと突入します。
- 2017-18シーズン（19歳）：約24億円
- 2018-19シーズン（20歳）：約25億円
- 2019-20シーズン（21歳）：約29億円
- 2020-21シーズン（22歳）：約32億円
このように、年々評価を高めていくとともに、年俸も着実に上昇していきました。 そして、2022年には前述の「スポーツ史上最大」と言われる契約延長を結び、世界最高給のサッカー選手となったのです。
フランス代表としての活躍と報酬
クラブでの活躍と並行して、フランス代表でもエムバペ選手は中心選手として輝きを放っています。2018年のFIFAワールドカップでは、19歳にしてチームを優勝に導く立役者となりました。
さらに、2022年のFIFAワールドカップでは、決勝でハットトリック（1試合3得点）を達成するなど、大会通算8ゴールを挙げて得点王に輝きました。
前述の通り、エムバペ選手は代表活動で得られるボーナスや報酬を全額寄付しています。 彼にとって、母国の代表としてプレーすることは、金銭的な報酬以上の名誉であり、社会に貢献するための重要な機会であると考えているのです。
まとめ：キリアン・エムバペの年俸と今後の展望
この記事では、サッカー界のスーパースター、キリアン・エムバペ選手の年俸について、様々な角度から詳しく解説してきました。
- レアル・マドリードでの最新年俸は約1,500万ユーロ（約24億円）とされていますが、莫大な契約ボーナスが支払われます。
- PSG時代の年俸は、スポーツ史上最大級の契約により、基本給だけでも年間7,200万ユーロ（約105億円）に達していました。
- 年俸以外の収入も大きく、ナイキなどのスポンサー契約や、有利な条件とされる肖像権収入が彼の総収入を支えています。
- 他の選手との比較では、メッシ選手やロナウド選手に次ぐ世界トップ3の収入を誇り、25歳以下の選手の中では断トツの1位です。
- 稼いだお金の使い道として、慈善活動への積極的な参加が知られており、特に代表での報酬は全額寄付しています。
2024年夏、幼い頃からの夢であったレアル・マドリードへの移籍を果たしたエムバペ選手。 新たな挑戦の舞台で、彼はさらなる高みを目指します。今後、ピッチ上での活躍はもちろんのこと、彼の収入やピッチ外での活動がどのように変化していくのか、世界中の注目が集まっています。彼のこれからのキャリアから、ますます目が離せません。
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