海外サッカー観戦の旅は、多くのファンにとって一生の思い出になる特別な体験です。その旅をさらに彩るのが、現地で手に入れる「本場のユニフォーム」ではないでしょうか。スタジアムで応援する際に着用すれば、現地のサポーターとの一体感を味わうことができ、旅の記念品としても最高です。
しかし、いざ現地へ行くと「どこで買えばいいの?」「サイズは日本と同じで大丈夫?」「着て歩いても危険はない?」といった疑問や不安も出てくるものです。日本とは異なる購入事情や、現地ならではの観戦ルールを知っておくことは、トラブルを避けるためにも非常に重要です。
この記事では、サッカーユニフォームを現地で購入する際のおすすめスポットや、サイズ選びのコツ、そして観戦時の着用マナーについて詳しく解説します。これから現地へ向かう方も、いつか行ってみたいと思っている方も、ぜひ参考にしてください。
サッカーユニフォームを現地で買うならどこ?おすすめの購入場所

現地に到着していざユニフォームを買おうと思ったとき、どこへ行けば確実に手に入るのでしょうか。実は購入場所によって、品揃えや混雑具合、体験できる雰囲気が大きく異なります。
ここでは、現地でユニフォームを購入できる主なスポットを3つご紹介します。旅のスケジュールや目的に合わせて、最適な場所を選んでみてください。
スタジアム併設のメガストア(ファンショップ)
最も王道かつ品揃えが豊富なのが、スタジアムに併設されている「メガストア」や「ファンショップ」です。ここはまさにクラブの聖地であり、ホームユニフォームだけでなく、アウェイ、サードユニフォーム、さらにはトレーニングウェアや普段使いできるアパレルまで、ありとあらゆる公式グッズが揃っています。
スタジアムショップの最大の魅力は、その圧倒的な規模と世界観です。店内はチームカラー一色に染まり、歴代のトロフィーが飾られていることもあります。試合がない日でも営業していることが多く、スタジアムツアーの前後に立ち寄るのが定番のコースです。
ただし、試合開催日(マッチデー)は非常に混雑します。入場制限がかかり、入店するだけで数十分待つことも珍しくありません。ゆっくりと買い物を楽しみたい場合は、試合日以外の平日に訪れることを強くおすすめします。
街中のクラブ公式ショップ
主要な観光都市にあるビッグクラブなら、スタジアム以外にも街の中心部やショッピングモール内に公式ショップを構えていることがあります。例えば、FCバルセロナやレアル・マドリード、パリ・サンジェルマンなどの人気クラブは、観光客がアクセスしやすい一等地に店舗を持っています。
街中のショップのメリットは、なんといってもアクセスの良さです。観光の合間にふらっと立ち寄ることができますし、スタジアム店ほど混雑していないことが多いです。品揃えもスタジアム店に次ぐ充実度で、主要なユニフォームや人気選手のグッズなら問題なく手に入ります。
また、街中のショップならではの限定グッズが販売されているケースもあります。都市の名前が入ったTシャツや、お土産にぴったりな小物は、スタジアム店とは違ったラインナップになっていることもあるので要チェックです。
スポーツ用品店や空港の免税店
意外な穴場としておすすめなのが、現地の大型スポーツ用品店や空港内の免税店です。特にアディダスやナイキ、プーマといったサプライヤーの旗艦店では、そのブランドが提供している複数クラブのユニフォームを一度に見ることができます。
現地のスポーツショップでは、地元クラブだけでなく、ライバルチームや他国の人気クラブのユニフォームも扱っていることがあり、比較しながら選べるのが楽しいポイントです。また、セール時期には公式ショップよりも安く購入できる可能性があります。
帰国直前に空港で購入するのも一つの手です。空港の免税エリアであれば、面倒な免税手続き(Tax Refund)をする必要がなく、最初から消費税分が引かれた価格で購入できる場合があります。ただし、サイズや種類の在庫は限られているため、「もしあったらラッキー」くらいの気持ちで探すのが良いでしょう。
現地購入ならではのメリットと楽しみ方

今はインターネットを使えば日本からでも海外クラブのユニフォームを買うことができます。それでもなお、現地購入をおすすめするのには大きな理由があります。
ここでは、現地で直接買うからこそ得られるメリットや、特別な体験について深掘りしていきます。
日本未発売モデルや現地限定グッズ
現地ショップには、日本では流通していないレアな商品がたくさん並んでいます。例えば、選手が移動中に着用するトラベルウェア、練習用のトレーニングジャージ、子供用やベビー用のキット、さらにはクラブロゴ入りの日用品まで、その種類は膨大です。
特にユニフォームに関しては、日本では「オーセンティック(選手仕様)」と「レプリカ(観戦用)」のうち、人気選手のものしか入荷しないことがよくあります。しかし現地なら、全選手のネーム入りが即座に手に入ったり、日本では発売されない長袖モデルが見つかったりすることもあります。
また、そのシーズンの優勝記念Tシャツや、ダービーマッチ限定のマフラーなど、その時その場所でしか買えないアイテムに出会えるのも現地ならではの醍醐味です。自分へのお土産はもちろん、サッカー仲間へのプレゼントとしても大変喜ばれます。
その場で選手名を入れる「マーキング」の魅力
ユニフォーム購入のハイライトとも言えるのが、背番号と名前を入れる「マーキング(圧着)」サービスです。多くの公式ショップには「プリントバー」と呼ばれるコーナーがあり、自分の好きな選手の番号をその場で圧着してもらえます。
日本で購入する場合、マーキング済み商品は取り寄せに数週間かかることも珍しくありません。しかし現地なら、目の前でスタッフがプレス機を使い、数分から数十分で仕上げてくれます。出来立てホヤホヤのユニフォームを受け取る瞬間の高揚感はたまりません。
さらに、現地では自分の名前や好きな番号を入れる「パーソナル加工」も柔軟に対応してくれます。旅の日付を入れたり、自分だけの背番号を作ったりして、世界に一つだけのユニフォームを作るのも素敵な思い出になるでしょう。
価格の違いと免税(Tax Free)でお得に
為替レートにもよりますが、現地で購入することで日本よりも安く手に入れられるケースが多いです。特にヨーロッパでは、EU圏外からの旅行者を対象とした付加価値税(VAT)の還付制度(免税)を利用できます。
国によって異なりますが、一度の会計で一定額(例:フランスなら100ユーロ前後、スペインなら金額制限なしなど※最新情報は要確認)以上購入すると、購入金額の10%〜20%近くが税金として戻ってくる場合があります。
手続きは少々手間に感じるかもしれませんが、高額なユニフォームやジャケットをまとめ買いするなら、数千円単位でお金が戻ってくるため、利用しない手はありません。
サイズ選びと購入時の重要ポイント

海外で衣類を購入する際、最も注意しなければならないのが「サイズ感」です。日本の感覚で選んでしまうと、大きすぎて着られないという失敗をしてしまうかもしれません。
ここでは、失敗しないサイズ選びの方法と、購入時に気をつけておきたいポイントを解説します。
海外サイズ(インポート)と日本サイズの違い
一般的に、海外で販売されているユニフォームは「インポートサイズ」または「インターナショナルサイズ」と呼ばれ、日本サイズよりもワンサイズからツーサイズ大きく作られています。例えば、普段日本で「Lサイズ」を着ている人が、現地の「Lサイズ」を買うと、日本の「XL〜XXL」相当の大きさになることがあります。
【サイズの目安(欧州基準)】
・インポートS ≒ 日本M
・インポートM ≒ 日本L
・インポートL ≒ 日本XL
・インポートXL ≒ 日本2XL
ただし、これはあくまで目安です。メーカー(Adidas, Nike, Pumaなど)や、そのシーズンのデザインによってもフィット感は異なります。最近のユニフォームはスリムなシルエットのものも増えているため、一概に「ワンサイズ下ならOK」とは言い切れない難しさがあります。
必ず試着をして確認する
サイズ選びで失敗しないための唯一の方法は、必ず試着(フィッティング)をすることです。どんなに急いでいても、試着室で袖を通してみることを強くおすすめします。
試着の際は、丈の長さだけでなく、肩幅や胸囲のフィット感も確認しましょう。冬場に観戦する場合は、中にパーカーや厚手のインナーを着込む可能性があるため、少し余裕のあるサイズを選んだ方が良い場合もあります。逆に、夏場に一枚でさらっと着たいなら、ジャストサイズの方がスタイリッシュに見えます。
また、「オーセンティック(選手仕様)」と「レプリカ(ファン用)」でもサイズ感が全く異なります。オーセンティックは選手のパフォーマンスを最大限に引き出すために非常にタイトに作られており、伸縮性はありますが身体のラインがくっきりと出ます。日常使いやゆったり着たい場合は、レプリカモデルを選ぶのが無難です。
マーキングの待ち時間と注意点
先ほどメリットとして挙げたマーキングサービスですが、注意点もあります。それは「待ち時間」です。試合日や試合前日のショップは非常に混雑しており、レジに並ぶだけで30分、さらにマーキングの加工待ちで1時間以上かかることも珍しくありません。
もしキックオフ直前にショップへ駆け込んだ場合、試合開始までに受け取れないリスクがあります。「試合に着ていきたい」と考えているなら、できれば試合の前日までに購入を済ませておくか、当日はスタジアム開門の数時間前にはショップへ行くようにしましょう。
また、一度マーキング(名前や番号の圧着)をしてしまった商品は、原則として返品やサイズ交換ができません。マーキングを注文する前に、必ず試着をしてサイズに間違いがないか最終確認を行ってください。
現地観戦でユニフォームを着る時のマナーと安全対策

念願のユニフォームを手に入れたら、早速それを着てスタジアムへ向かいたいところです。現地のサポーターと同じ色を身にまとうことで、応援にも熱が入ります。
しかし、海外のサッカースタジアムには日本とは異なる独特の雰囲気や、守るべき暗黙のルールが存在します。安全に楽しむために知っておくべきマナーを紹介します。
基本は着用OK!スタジアムの一体感を楽しもう
基本的に、ホームチームの応援席でホームチームのユニフォームを着ることは大歓迎されます。地元サポーターからも「遠くから応援に来てくれた仲間」として温かく迎え入れられることが多いです。
ユニフォームを着ていると、言葉が通じなくても「いいユニフォームだな!」「今日の試合は勝つぞ!」と話しかけられ、現地のファンと交流が生まれることもあります。スタジアム全体がチームカラーに染まる光景の一部になれるのは、現地観戦最大の喜びです。
ただし、あくまで「ホームチームの応援席」に限った話です。座席の種類によっては注意が必要です。
アウェイ席や緩衝地帯でのルール
最も危険で絶対にやってはいけないのが、「ホーム側の席でアウェイチームのユニフォームを着る」こと、逆に「アウェイ側の席でホームチームのユニフォームを着る」ことです。これは重大なトラブルの原因となります。
海外、特にヨーロッパや南米のスタジアムでは、ホームとアウェイのサポーターは厳格に隔離されています。間違ったエリアで敵チームのユニフォームを着ていると、罵声を浴びせられたり、最悪の場合はビールをかけられたり暴行を受けたりする危険性があります。警備員に入場を拒否される、あるいはユニフォームを脱ぐように指示されることもあります。
また、「VIP席」や「エグゼクティブシート」と呼ばれる高額なエリアでは、ドレスコード(服装規定)があり、ユニフォームや短パンでの入場が禁止されている場合があります。自分のチケットのエリアがどのような場所なのか、事前に確認しておきましょう。
スタジアム外・移動中は上着で隠すのが鉄則
スタジアムの中は安全でも、行き帰りの道のりにはリスクが潜んでいます。特にライバルチームとの「ダービーマッチ」の日などは、街全体がピリピリとした雰囲気に包まれています。
試合終了後、地下鉄やバスなどの公共交通機関で移動する際、負けたチームのファンが腹いせに絡んでくる可能性もゼロではありません。そのため、スタジアムを出たらすぐにユニフォームの上に上着を羽織るのが、自分の身を守るための鉄則です。
現地の事情に詳しいベテランの旅人でも、スタジアムの敷地を出るまではユニフォームを見せていても、駅に向かう道中ではジッパーを上げてチームカラーを隠すという対策を徹底しています。「郷に入っては郷に従え」の精神で、周囲の状況をよく観察し、目立ちすぎないように振る舞うことが大切です。
帰国後も楽しむために!持ち帰り方とケア

無事に日本へ帰国した後も、ユニフォームは旅の思い出を蘇らせてくれる大切なアイテムです。長くきれいな状態を保つために、持ち帰り方や洗濯の方法にも気を配りましょう。
最後に、ユニフォームのメンテナンスについて解説します。
シワやマーキング剥がれを防ぐ持ち帰り方
スーツケースにユニフォームを詰め込む際、適当に畳んでしまうと、せっかく入れた背番号やネームのプリント部分に折り目がついたり、他の衣類と擦れて剥がれたりする原因になります。
おすすめの持ち帰り方は、マーキング部分を絶対に折らないようにすることです。厚紙などを芯にしてふんわりと畳むか、もしくはマーキング部分が内側に来るように優しく丸めて収納します。さらに、クリアファイルや大きめのジップロックに入れて、他の荷物との摩擦を防ぐとより安心です。
もし帰国後に折りジワがついてしまっていた場合は、直接アイロンを当てるのは厳禁です。プリントが溶けてしまいます。必ず当て布をして、低温で短時間だけアイロンを当てるか、お風呂場の湯気がある場所に一晩吊るしておくと、シワが自然に伸びやすくなります。
洗濯時の注意点と保管方法
ユニフォームの生地はデリケートで、特にプリント部分は熱や摩擦に弱いです。洗濯機で洗う場合は、以下のポイントを守ってください。
・必ず洗濯ネットに入れる(裏返しにするとプリント保護に効果的)。
・乾燥機の使用は厳禁(熱でプリントが溶けたり剥がれたりします)。
・漂白剤や柔軟剤は避ける(生地の機能性を損なう可能性があります)。
・陰干しをする(直射日光は色あせの原因になります)。
大切なコレクションとして保管する場合は、ハンガーにかけて直射日光の当たらないクローゼットに収納しましょう。また、額縁(ユニフォームケース)に入れて部屋のインテリアとして飾るのもおすすめです。現地で感じた熱狂を、いつでも身近に感じることができるでしょう。
まとめ
サッカーユニフォームを現地で購入し、それを着てスタジアムで応援することは、サッカーファンにとって最高の冒険です。日本では味わえないスタジアムショップの熱気、自分だけのマーキングを入れるワクワク感、そして現地のサポーターと色が重なる瞬間の喜びは、何物にも代えがたい経験となるはずです。
一方で、サイズ選びの難しさや、場所に応じた着用マナー、安全対策など、現地ならではの注意点があることも忘れてはいけません。特に海外では「自分の身は自分で守る」という意識を持ちつつ、周囲へのリスペクトを忘れないことが、トラブルを回避して楽しむための鍵となります。
この記事で紹介した購入場所の選び方やマナーを参考に、ぜひ現地で最高の一枚を手に入れてください。そのユニフォームは、帰国後もあなたの旅の記憶を鮮やかに彩り続ける宝物になることでしょう。



