日本代表がFIFAワールドカップ2026のグループF最終節で対戦するスウェーデン代表は、オランダ代表との第2戦で1-5の大敗を喫し、左右のサイドから繰り返し決定機を作られる守備上の課題を露呈しました。
オランダは前半5分に左サイドからの低い折り返し、同17分には右サイドからのクロスで得点し、後半開始直後にも右からのボールで追加点を奪ったため、日本代表にとってもサイド攻略が有効な狙いになると考えられます。
ただし、スウェーデンが単純にサイド守備の弱いチームだと判断するのは危険であり、アレクサンデル・イサクやヴィクトル・ギェケレシュを擁する前線の破壊力、ウイングバックの位置を修正した後の変化、セットプレーの高さまで含めて試合を設計しなければなりません。
ここではオランダ戦の5失点を場面ごとに読み解きながら、日本代表がどの位置に選手を立たせ、どのタイミングで外側へ展開し、どのようなクロスや折り返しを選べばスウェーデンの守備を崩しやすいのかを具体的に整理します。
日本代表はスウェーデンのサイドを攻略できる?

結論からいえば、日本代表がスウェーデンのサイドを攻略できる可能性は十分にあり、とりわけウイングバックの背後、センターバックとウイングバックの間、逆サイドの大外という三つの場所を連続して使う攻撃が有効です。
オランダ戦では左右どちらか一方だけが狙われたのではなく、左から先制点を奪われた後に右から2点目と3点目を許しており、スウェーデンはボールの移動に合わせて最終ライン全体を動かす場面で後手を踏みました。
日本代表には堂安律、中村敬斗、伊東純也、鎌田大地、上田綺世など、外側で幅を取る役割、内側で受ける役割、ゴール前へ走り込む役割を分担できる選手がいるため、単発のドリブルではなく複数人の連係で弱点を突くことが重要です。
攻略できる可能性は高い
スウェーデン攻略の第一印象として押さえたいのは、オランダ戦の5失点が偶然のミスだけで生まれたものではなく、サイドからペナルティーエリアへ侵入される過程で似た問題が繰り返されたという点です。
最終ラインを3人で構成する形では、ウイングバックが相手の大外に出ていくと、その背後をセンターバックがカバーするのか、中央の選手が横へずれるのかを瞬時に決める必要があり、判断が遅れると守備者同士の間に通路が生まれます。
オランダは大外に選手を置いてスウェーデンのウイングバックを引き出し、その内側へ別の選手を走らせることで、守備者がボールと人を同時に管理しにくい状況を作り、低いクロスをゴール前へ届けました。
日本代表も一人のウイングバックに突破を任せるのではなく、シャドー、ボランチ、センターフォワードが近い距離で関わり、外へ出す前に中央へのパスを見せることで、スウェーデンの守備ブロックを内側へ寄せられます。
中央を意識させてから外へ展開すれば、受け手は正面の守備者と一対一になりやすく、さらに内側の味方が追い越せば、縦への突破、内側へのパス、後方への戻しという複数の選択肢を持てます。
攻略可能という結論は5失点という数字だけから導くのではなく、日本が持つ配置の柔軟性とスウェーデンが横方向の連続したスライドで見せた遅れを組み合わせた評価であり、狙いを共有して攻め続けられるかが成否を分けます。
低い折り返しが有効
オランダが先制した前半5分の場面では、左サイドからゴール前へ速いグラウンダーのボールが送られ、ブライアン・ブロビーが中央で合わせたため、日本代表も浮き球のクロスより低い折り返しを優先する価値があります。
スウェーデンの最終ラインには空中戦に強い選手がそろっており、守備者が構えた状態で高いクロスを入れると、上田綺世が競り勝っても次のボールを回収できず、相手のカウンターを受ける展開になりかねません。
一方でゴールライン付近まで入り、守備者を自陣ゴールへ走らせながら低いボールを入れれば、センターバックはボールの方向と背後から入ってくる選手の両方を確認しなければならず、クリアの難易度が上がります。
日本が狙うべき場所はゴールキーパーと最終ラインの間だけではなく、ペナルティースポット付近やエリア手前も含まれ、ニアへ上田が入った後に鎌田や逆サイドの選手が少し遅れて到達する形を用意すると厚みが出ます。
低い折り返しを成功させるには、ボール保持者が顔を上げる時間を作る必要があるため、外側の選手を孤立させず、内側から相手を引きつけるサポートと後方から相手の退路をふさぐ立ち位置が欠かせません。
早い段階から高いクロスを繰り返すのではなく、ゴールラインへの侵入を目指しながらニア、中央、マイナスの三つのコースを使い分けることが、スウェーデンの高さを避けて得点確率を高める方法です。
右サイドは人数を重ねる
オランダ戦の2点目と3点目では右サイドのデンゼル・ダンフリースが深い位置から攻撃に関わり、ゴール前へ入れたボールが得点につながったため、日本代表の右側にも再現できる要素があります。
日本が3-4-2-1を採用する場合、右ウイングバックの堂安律が幅を取り、右シャドーが内側に立ち、右センターバックかボランチが後方を支える三角形を作れば、相手の左ウイングバックを迷わせられます。
堂安が足元で受けるだけでは相手も準備しやすいため、内側の選手がボールを引きつけた瞬間に背後へ走る動きや、いったん後方へ戻してから逆方向へ動き直す工夫を加える必要があります。
伊東純也が右の攻撃ユニットに入る場合は、大外を伊東が使って堂安が内側へ入る形も選択でき、縦への速度を警戒させながら左足でのシュートやスルーパスを狙う二重の脅威を作れます。
スウェーデンが大外を警戒してウイングバックを低い位置へ下げれば、日本は相手の前進手段を一つ減らせるため、右サイドで攻撃を続けること自体が守備の安定にもつながります。
ただし右へ人数を集めすぎるとボールを失った瞬間に逆側が空くため、中央のボランチと後方のセンターバックがイサクやギェケレシュへの縦パスを消せる配置を保つことが前提です。
左サイドは仕掛け直す
日本代表の左サイドでは中村敬斗の得点力とカットインが大きな武器になり、オランダ戦でも久保建英が中央へ相手を引きつけてから中村へ展開し、中村が低いシュートを決めています。
スウェーデン戦でも中村が大外で受ける形は有効ですが、最初から一対一の突破だけを求めるのではなく、一度ボールを下げて相手の守備位置を動かし、二度目の受け直しで前を向かせる設計が必要です。
相手ウイングバックが中村へ強く寄せれば、その背後へシャドーや左センターバックが走り込む余地が生まれ、センターバックがカバーへ出れば中央の上田にボールを届けやすくなります。
反対にスウェーデンが中村の内側へのドリブルを警戒して距離を取るなら、ゴール方向へ運んでシュートを狙い、守備者が足を出した瞬間に外側の味方へ渡すことで局面を前進させられます。
左側の攻撃では右利きの中村が内へ入りたがる動きを相手も予測するため、縦へ抜ける選手とのポジション交換や、左足で早いクロスを送れる選手を後方に置く工夫が効果的です。
一度の仕掛けで抜けなくても攻撃を終わらせず、ボールを回収して再び同じサイドへ運ぶことで守備者の集中と体力を削り、後半に交代選手の速度を生かせる状況へつなげることが重要です。
狙う場所を整理する
サイド攻略という言葉からタッチライン際の一対一だけを想像しやすいものの、実際に得点へ直結しやすいのは大外そのものではなく、外側から内側へ入る途中に生まれる複数の通路です。
スウェーデンのウイングバックが前へ出れば背後が空き、センターバックが横へ動けば中央が広がり、ボランチがカバーへ下がればペナルティーエリア手前で日本の中盤が前を向けます。
| 狙う場所 | 生まれる条件 | 日本の選択 |
|---|---|---|
| ウイングバックの背後 | 大外へ強く寄せる | 縦へのランニング |
| 守備者同士の間 | センターバックが横へ出る | 斜めのスルーパス |
| ペナルティーエリア手前 | 中盤が最終ラインへ吸収される | シュートか展開 |
| 逆サイドの大外 | 守備全体がボール側へ寄る | 素早いサイドチェンジ |
日本は同じ場所を連続して狙うのではなく、背後へのランニングを見せた後に足元で受け、内側へパスを通した後に逆サイドへ振るなど、守備者の予測と異なる順番で攻撃する必要があります。
ボールを持った選手だけでなく、上田がセンターバックを中央へ固定し、逆側のウイングバックが大外に残ることで、スウェーデンの守備ブロックを横へ広げる効果が生まれます。
どこが空くかはスウェーデンの対応によって変わるため、試合前に一つの攻略法へ決め打ちせず、相手が誰を基準に動いているかを開始15分ほどで確認し、空いた場所へ攻撃の重心を移す柔軟性が求められます。
逆サイドへの展開が鍵
スウェーデンの守備を大きく動かすには、短いパスを同じ側で続けるだけでなく、相手がボール側へ寄った瞬間に逆サイドへ展開するプレーが欠かせません。
最終ラインが3人のチームは横幅を広く守れますが、ウイングバックまで含めた5人が一斉に移動する必要があり、ボールの移動速度が守備者の移動速度を上回れば大外で時間を得られます。
日本はセンターバックやボランチが一度中央で前を向き、逆側のウイングバックへ直接届ける長いパスと、シャドーを経由して斜めに運ぶ短いパスを使い分けると相手に的を絞らせません。
逆サイドの選手はボールが来てから動き始めるのではなく、相手が片側へ寄る途中で高い位置を取り、最初のタッチでゴール方向へ進める身体の向きを準備することが重要です。
展開後に守備者が間に合わなければそのまま縦へ運び、中央のセンターバックが外へ出てくれば内側の味方へ渡し、ウイングバックが低い位置で待つならシュート可能な場所まで持ち込めます。
サイドチェンジを目的にしてボールをゆっくり回すだけでは守備陣に整う時間を与えるため、相手が移動を始めた瞬間を逃さず、二本か三本のパスで反対側へ到達する速さが必要です。
日本には適した人材がいる
スウェーデンのサイドを攻略するうえで日本代表の強みになるのは、同じ選手が大外、内側、ゴール前という複数の役割を担え、試合中に立ち位置を入れ替えられることです。
堂安律は右の大外から左足で内側へ入り、中村敬斗は左からシュートへ持ち込み、伊東純也は縦への突破と早いクロスを選び、鎌田大地は空いた場所を見つけて攻撃をつなげられます。
- 堂安律は内側への侵入
- 中村敬斗はカットイン
- 伊東純也は縦への加速
- 鎌田大地は局面の接続
- 上田綺世はゴール前への進入
- ボランチは攻撃後の回収
重要なのは選手の特徴を個別に使うのではなく、堂安が内側へ入ったら別の選手が外へ開き、中村がシュート位置へ移動したら後方の選手が幅を補うという連動を切らさないことです。
久保建英など負傷者の出場可否については試合前の公式発表を確認する必要がありますが、特定の一人が欠けた場合でも、チュニジア戦で複数の攻撃役が得点に関与した点は日本にとって好材料です。
先発選手だけでなく、後半に速度や高さを加えられる交代カードを残しておけば、スウェーデンのウイングバックが疲労した時間帯に同じサイドを再び狙い、守備対応の遅れを拡大できます。
日本の選手層はサイド攻略に適していますが、誰を起用するか以上に、各選手が外側へ残る時間と内側へ移る時間を共有し、ボール保持者を孤立させないことが成果につながります。
5失点の過信は禁物
オランダ戦で5失点した事実は日本にとって参考になりますが、その結果だけを見て同じ攻撃を行えば簡単に勝てると考えるのは危険であり、スウェーデンは日本戦に向けて守備方法を修正してくる可能性があります。
グレアム・ポッター監督は相手に応じて配置やビルドアップの形を変える指導者であり、ウイングバックの位置を下げて最初から5人で守る形や、サイドへ誘導してボールを奪う形を選ぶことも考えられます。
スウェーデンが低い位置で守れば背後の空間は小さくなるため、日本は縦への速さだけでなく、ペナルティーエリア手前での細かなパス、ミドルシュート、セットプレーを組み合わせなければなりません。
またオランダ戦ではスウェーデンもシュート機会を作り、アンソニー・エランガが1点を返しているため、5-1というスコアが試合のすべての時間帯で一方的だったことを意味するわけではありません。
日本が人数をかけてサイドを攻めた背後には、イサク、ギェケレシュ、エランガなどが走り込む余地が生まれるため、ボールを失った直後の守備を準備せずに前へ出れば、攻略する側が逆に弱点を突かれます。
5失点は狙い目を示す材料として使いながらも、試合開始後のスウェーデンの配置、寄せ方、最終ラインの高さを観察し、オランダ戦との違いに合わせて攻撃方法を調整する姿勢が必要です。
オランダ戦5失点で見えた守備のずれ

2026年6月20日にヒューストンで行われたグループF第2戦では、オランダがスウェーデンを5-1で破り、ブロビーとコーディ・ガクポが2得点ずつ、クリセンシオ・サマーフィルが1得点を記録しました。
得点経過を見ると、前半5分、17分、後半47分と、試合開始直後や後半開始直後にサイドから失点しており、スウェーデンが守備の基準を整える前に攻撃の速度を上げることが有効だったと分かります。
日本代表が参考にすべきなのは得点者の個人能力だけではなく、オランダがどこへ相手を引き出し、誰が空いた場所へ入り、何人がゴール前へ走ったのかという得点までの構造です。
失点パターンを読む
スウェーデンの失点はすべて同じ形ではありませんが、外側で前進を許した後に守備者がボールへ引きつけられ、中央や逆側にいる攻撃者への対応が遅れたという共通点があります。
特に最初の3失点は左右のサイドからゴール前へボールを送られており、守備者がクロスを入れる選手へ寄せ切れない問題と、中央で走り込む選手を捕まえ切れない問題が同時に表れました。
| 時間 | 得点者 | 主な起点 |
|---|---|---|
| 前半5分 | ブロビー | 左からの低い折り返し |
| 前半17分 | ブロビー | 右からのクロス |
| 後半47分 | ガクポ | 右からの進入 |
| 後半54分 | ガクポ | 左からのカットイン |
| 後半89分 | サマーフィル | 終盤の速い攻撃 |
日本はこの並びから、片方のサイドだけを狙うよりも、右で相手を動かした次に左から仕掛け、外からクロスを入れた次に内側へ持ち込む攻撃が効果的だと読み取れます。
同じ攻撃を繰り返せばスウェーデンも対応できますが、起点と侵入方向を交互に変えれば守備者の受け渡しが増え、誰が誰を見るのかという判断を難しくできます。
ウイングバックの背後が空く
スウェーデンのウイングバックは攻撃時に高い位置へ進み、前線のイサクやギェケレシュを支える役割を持つため、ボールを失った直後にはその背後に広い空間が残りやすくなります。
オランダはボールを奪ってから外側へ素早く運び、スウェーデンの最終ラインが5人へ戻り切る前にクロスやカットインへつなげることで、守備者を後ろ向きに走らせました。
- 奪った直後に外側を見る
- 最初のパスを前向きに出す
- センターフォワードが中央を固定する
- 逆サイドも同時に押し上げる
- 無理なら保持へ切り替える
日本もボール奪取後に毎回中央を経由するのではなく、相手ウイングバックが戻る前にタッチライン際へ通し、前向きで受けられる選手を走らせると決定機へ近づけます。
ただし速攻が成立しない場面で無理に縦パスを入れると中央で奪い返されるため、相手が十分に戻っている場合はボールを保持し、改めて幅を使って守備ブロックを動かす判断が必要です。
修正後のスウェーデンを見る
スウェーデンは前半の途中から配置や守備方法に変化を加え、オランダの保持に対して前から圧力をかける時間を作ったため、開始から終了まで同じ弱点が開き続けていたわけではありません。
日本戦ではオランダ戦の反省を踏まえ、ウイングバックがむやみに前へ出ず、外側のスペースを先に埋めたうえで、日本を中央へ誘導する守備を採用する可能性があります。
その場合は大外へ出した直後に突破を急がず、相手ウイングバックを引きつけてから内側の鎌田やボランチへ戻し、センターバックが前へ出た瞬間に背後へ走る形が有効です。
スウェーデンが5バックを狭く保つなら逆サイドの大外が空き、横幅を広げて守るなら中央の選手間が広がるため、相手の修正は日本に別の攻撃経路を与える側面もあります。
オランダ戦の映像を答えとして覚えるのではなく、スウェーデンが同じ問題を防ぐために何を変え、その変更によってどこが新しく空くのかを試合中に見つけることが分析の本当の目的です。
日本代表が実行したい攻撃設計

日本代表はオランダ戦で2度追いついて2-2とし、チュニジア戦では鎌田大地、上田綺世、伊東純也らの得点によって4-0で勝利したため、異なる試合展開に対応できる攻撃力を示しています。
スウェーデン戦では引き分けでもグループ上位2枠を確保できる状況ですが、受け身になって相手の高さと前線の個人能力を受け続けるより、自分たちがボールを動かして相手の守備位置を下げる方が安全です。
サイド攻略を得点へ結びつけるには、開始直後の速い攻撃、左右で異なる役割分担、クロスを入れる場所とゴール前へ入る人数という三つの要素を事前に整理する必要があります。
開始直後に主導権を取る
オランダ戦でスウェーデンが前半5分と17分に失点し、後半も開始直後の47分に追加点を許したことから、日本は各ハーフの立ち上がりに攻撃の速度を上げる価値があります。
開始直後は相手の守備基準が定まり切らず、ウイングバックが日本の大外を見るのか、内側のシャドーを受け渡すのかを確認しているため、迷いが生じた場所へ早くボールを運べます。
| 時間帯 | 日本の狙い | 避けたい展開 |
|---|---|---|
| 開始から10分 | 外側への速い展開 | 自陣での横パス連続 |
| 前半中盤 | 相手の対応を観察 | 単調なクロス |
| 後半開始 | 交代や配置変更を突く | 受け身の入り方 |
| 終盤 | 試合状況に応じた管理 | 無計画な人数投入 |
最初から前線へ長いボールを蹴り続けるのではなく、中央で相手を一度引きつけ、二本目か三本目のパスでサイドへ展開することで、守備者が動いている最中に受け手へ届けることが重要です。
立ち上がりに決定機を作れば得点できなくてもスウェーデンのウイングバックを低い位置へ押し込み、イサクやギェケレシュへ届くサポートを減らせるため、試合全体の主導権を握りやすくなります。
左右で役割を変える
左右のサイドで同じ攻撃を繰り返すより、右では縦への突破と低いクロス、左ではカットインとシュートを中心にするなど、選手の特徴に合わせて役割を変える方がスウェーデンを迷わせられます。
相手は片側の攻撃に対応するため守備位置を調整しますが、逆側で異なる問題を提示されると、ウイングバックとセンターバックの距離を一定に保つことが難しくなります。
- 右は縦への加速
- 左は内側への運び
- 中央はワンタッチの接続
- 上田は最終ラインを固定
- 逆側は大外で待つ
右で堂安が内側へ入る場合は伊東や後方の選手が幅を取り、左で中村が大外に残る場合はシャドーがハーフスペースへ入るなど、誰かが移動した場所を別の選手が埋める原則が必要です。
左右の役割を固定しすぎると相手に読まれるため、前半の途中や選手交代後に立ち位置を入れ替え、同じ選手が別の経路からゴールへ向かう変化も用意しておくべきです。
クロスの質を変える
サイドへ運べても、守備者がそろった状態で高いクロスを入れるだけではスウェーデンの高さを生かす結果になるため、クロスの種類とタイミングを変える必要があります。
ゴールライン近くからはニアへの速いボールとマイナスの折り返しを使い、浅い位置からはセンターバックの背後へ落ちるボールを選び、内側へ持ち込めた場合は無理にクロスせずシュートを狙います。
上田がニアへ走って一人目のセンターバックを引きつけ、逆サイドの選手がファーへ入り、鎌田がペナルティーエリア手前に残れば、クロスが通らなくてもこぼれ球を回収できます。
ゴール前へ多くの選手を入れる際は、ボランチとセンターバックが相手の前線を挟める位置を取り、クリアされたボールを拾う準備とカウンターを止める準備を同時に整えることが必要です。
クロスの本数を増やすことを目標にせず、守備者が前向きで待っているのか、自陣ゴールへ戻りながら対応しているのかを見極め、後者の状態を作ってからボールを入れることが得点への近道です。
サイド攻略で警戒したい反撃

日本がスウェーデンのサイドへ人数をかければ得点機会を増やせますが、ボールを失った瞬間にはウイングバックの背後やセンターバックの脇に広い空間が生まれ、相手の強力な前線に走られる危険も高まります。
スウェーデンにはイサク、ギェケレシュ、エランガなど、少ないパスでゴール前へ進み、個人でシュートまで持ち込める選手がいるため、攻撃の形と同じ程度に攻撃後の守備を準備しなければなりません。
引き分けでも上位2位以内を確保できる日本にとっては、無理に得点を奪いにいって試合を壊す必要はなく、時間帯とスコアに応じて攻撃人数やボールの動かし方を変える判断が重要です。
カウンターの起点を消す
日本がサイドでボールを失った際に最も避けたいのは、スウェーデンの前線へ制限のない縦パスを通され、センターバックが広い場所で一対一を強いられる展開です。
攻撃中からボランチの一人を中央に残し、ボールと相手前線の間に立たせれば、奪われた直後の縦パスを遅らせ、ウイングバックが守備位置へ戻る時間を作れます。
| 危険 | 必要な準備 | 対応 |
|---|---|---|
| 前線への縦パス | ボランチを中央に残す | 受け手を前向きにしない |
| サイド背後への走り | センターバックが幅を管理 | 外側へ追い込む |
| こぼれ球の回収 | 中盤の距離を縮める | 二次攻撃を防ぐ |
| 早いクロス | 逆側も絞る | 中央の人数を確保 |
最初の守備者は無理にボールを奪おうとせず、相手の進行方向を外側へ限定し、味方が戻るまでの数秒を作ることを優先すると大きな決定機を減らせます。
サイド攻略を続けるためにもカウンターを一度で終わらせる守備が必要であり、奪い返した後に再び同じサイドへボールを届ければ、スウェーデンを長時間自陣へ押し込めます。
強力な前線を孤立させる
スウェーデンの攻撃力を下げるには、イサクやギェケレシュとの一対一に勝ち続けることより、二人へ質の高いパスを届ける選手と距離を分断することが重要です。
前線がボールを受けても周囲のウイングバックや中盤が遠ければ、日本は複数人で囲みやすく、相手の攻撃を後方へのパスで終わらせられます。
- 縦パスの出し手へ寄せる
- 受け手を背負わせる
- 二人目がこぼれ球を狙う
- 逆サイドの選手も中央へ絞る
- 不用意な反則を避ける
スウェーデンの前線は身体の強さだけでなく、背後への速度や味方を使う技術も備えているため、一人のセンターバックが前へ出た場合は別の選手が必ずカバーへ入る必要があります。
ゴールから遠い場所で背負わせることができれば危険は小さくなるものの、ペナルティーエリア付近で不用意に接触するとセットプレーを与えるため、寄せる場所と強度を選ぶことも欠かせません。
試合状況を管理する
日本はオランダ戦の引き分けとチュニジア戦の勝利によって勝ち点4、得失点差プラス4で最終節を迎え、スウェーデン戦で引き分け以上なら他会場の結果に関係なく上位2位以内を確保できます。
そのため開始から自陣へ下がって勝ち点1を守る必要はありませんが、同点の終盤にセンターバックまで無計画に攻撃参加させるようなリスクも避けるべきです。
前半はボールを保持しながらサイドの弱点を探り、先制できれば相手を前へ出させて背後を狙い、失点した場合でも時間を残したまま攻撃の人数を段階的に増やす考え方が適しています。
スウェーデンは勝利すれば日本を上回れるため、時間が進むほど前へ人数をかける可能性があり、日本は相手の焦りによって広がった中盤やサイド背後を利用できます。
首位通過にはオランダ対チュニジアの結果も影響しますが、他会場を意識しすぎて自分たちの試合運びを崩さず、まず上位2位以内を確定させる判断を共有することが大切です。
日本代表は幅と速さで勝ち筋を作れる
スウェーデンがオランダ戦で喫した5失点から見える最大の狙い目は、ウイングバックの背後だけではなく、外側へ守備者を動かした後に生まれるセンターバックとの間、ペナルティーエリア手前、逆サイドの大外を連続して使う攻撃です。
日本代表は堂安律、中村敬斗、伊東純也、鎌田大地、上田綺世らの特徴を組み合わせ、右では縦への加速、左ではカットイン、中央ではワンタッチの接続、ゴール前では低い折り返しへの複数人の進入を実行すれば、スウェーデンの守備判断を難しくできます。
一方でスウェーデンにはイサクやギェケレシュを中心とした強力なカウンターがあるため、サイドへ人数をかける際もボランチとセンターバックを適切な位置へ残し、ボールを失った直後の縦パスを止める準備が欠かせません。
オランダ戦の5-1をそのまま日本戦へ当てはめることはできませんが、左右から低いボールを入れられた失点、守備者同士の受け渡しの遅れ、立ち上がりの不安定さは明確な分析材料であり、日本が幅、速度、タイミングをそろえて攻めれば勝利へつながる機会を作れます。



