なでしこジャパンの世界ランキング推移を解説!黄金時代から現在までの歩み

なでしこジャパンの世界ランキング推移を解説!黄金時代から現在までの歩み
なでしこジャパンの世界ランキング推移を解説!黄金時代から現在までの歩み
その他サッカー情報

女子サッカー日本代表「なでしこジャパン」の活躍は、多くのファンに勇気を与えてきました。観戦を楽しむ上で一つの目安となるのが、FIFA(国際サッカー連盟)が発表する世界ランキングです。現在の順位はもちろんですが、過去のなでしこジャパンの世界ランキング推移を知ることで、チームがどのような軌跡を辿ってきたのかが見えてきます。

かつて世界一に輝いた時代から、世代交代に苦しんだ時期、そして再び世界の頂点を目指して躍進する現在まで、ランキングの数字にはドラマが詰まっています。この記事では、最新のランキング情報とともに、これまでの順位の変動やその背景にある要因をやさしく解説していきます。

サッカー初心者の方でも分かりやすいように、ランキングの仕組みやアジア内での立ち位置についても触れていきます。この記事を読めば、なでしこジャパンの現在地がはっきりと分かり、これからの試合観戦がさらに楽しくなるはずです。それでは、なでしこジャパンの歩みを振り返ってみましょう。

なでしこジャパンの世界ランキング推移を時系列で振り返る

なでしこジャパンの歴史は、まさに波乱万丈です。FIFAランキングが導入されて以来、日本は世界の強豪国としてその名を轟かせてきました。まずは、これまでの世界ランキングの大きな流れを確認していきましょう。順位の変動を見ることで、チームの黄金期や苦難の時期が明確に浮かび上がってきます。

ランキングは単なる数字ではなく、その時々のチームの状態や、対戦相手との結果を反映した鏡のようなものです。特に大きな大会での結果はポイントに大きく影響するため、ワールドカップやオリンピックの開催年を境に順位が動く傾向にあります。ここでは、代表的な時期に焦点を当てて詳しく見ていきます。

なでしこジャパンの主な世界ランキング推移(抜粋)

・2011年:4位(ワールドカップ優勝)

・2012年:3位(ロンドン五輪銀メダル・歴代最高位)

・2016年:7位(リオ五輪予選敗退)

・2021年:13位(東京五輪ベスト8・近年最低位)

・2023年末:8位(女子W杯ベスト8進出後)

2011年ワールドカップ優勝と黄金時代の到来

日本女子サッカー界にとって最大の転換点となったのは、やはり2011年のドイツワールドカップです。この大会で見事初優勝を果たしたなでしこジャパンは、世界中を驚かせました。大会前のランキングは4位でしたが、優勝を果たしたことでポイントを大きく伸ばし、トップ3を争う強豪国としての地位を確立しました。

この時期のなでしこジャパンは、澤穂希さんを中心としたベテランと若手が絶妙に融合したチームでした。2012年のロンドンオリンピックでも銀メダルを獲得し、ランキングは過去最高となる3位に浮上します。世界中のチームが「日本流」のパスサッカーを分析し、目標とするほどの存在感を示していました。この勢いは、2015年のカナダワールドカップで準優勝するまで続きました。

黄金時代と呼ばれるこの数年間は、ランキング5位以内を常にキープしていました。安定して上位にランクインしていた背景には、圧倒的なテクニックとチームワークがありました。体格で勝る欧米の選手たちに対し、細かなパスワークと粘り強い守備で対抗するスタイルは、世界ランキングという数字以上のインパクトをサッカー界に与えたのです。

リオ五輪予選敗退とランキングの低迷期

2010年代前半の輝かしい実績の裏で、チームは徐々に世代交代の波にさらされることになります。その象徴的な出来事が、2016年のリオデジャネイロオリンピック・アジア最終予選での敗退です。世界ランキング上位だった日本が本大会出場を逃したことは、国内だけでなく世界中に衝撃を与え、ランキングも徐々に下降線を辿ることになりました。

この時期は、長くチームを支えてきた主力選手たちが相次いで引退し、新しい戦力の育成が急務となっていました。しかし、アジア全体のレベルアップもあり、思うように勝てない試合が続きます。2019年のワールドカップフランス大会でもベスト16で敗退し、かつての「勝負強さ」が影を潜めてしまいました。ランキングは10位前後の停滞期に入ります。

さらに、地元開催となった2021年の東京オリンピックでもベスト8という結果に終わり、同年12月のランキングでは13位まで順位を下げました。これは2000年代後半以降では最も低い数字となり、なでしこジャパンにとって非常に苦しい時期だったと言えるでしょう。世界ランキングの推移を見ると、この時期がいかに厳しい試練の時であったかがよく分かります。

2023年ワールドカップでの再浮上と現在

低迷期を抜け出すきっかけとなったのが、2023年にオーストラリアとニュージーランドで開催された女子ワールドカップです。池田太監督のもと、若手選手たちが躍動したこの大会で、日本はグループステージを全勝で突破しました。特に優勝候補だったスペインを4-0で破った試合は、世界中に「なでしこ復活」を印象づけることになりました。

結果はベスト8でしたが、大会を通じて見せた組織的な守備と高速カウンターは高く評価されました。これにより、ランキングは再び1桁台の8位へと上昇しました。かつての「パスサッカー」に加えて、現代サッカーに必要な「スピード」と「個の打開力」を備えた新しいなでしこジャパンの姿が、数字の上でも証明された形です。

現在は世界ランキング7位から8位付近を推移しており、再び世界のトップ集団に食い込んでいます。ランキングを上げるためには、強豪国が集まる国際親善試合での勝利や、大きな大会での安定した成績が不可欠です。現在のなでしこジャパンには、宮澤ひなた選手や長谷川唯選手といった世界トップレベルで活躍する選手が揃っており、さらなる上位進出が期待されています。

FIFAランキングの計算方法とその特徴

ここで、そもそも世界ランキングがどのように決められているのか、その仕組みについて簡単に触れておきましょう。女子のFIFAランキングは、男子とは少し異なる計算方式が採用されてきましたが、現在は試合の結果だけでなく、対戦相手の強さや試合の重要度(親善試合なのかワールドカップなのか)が加味される仕組みになっています。

具体的には、「対戦前の両チームのポイント差」に基づいて、勝敗によるポイントの移動が決まります。つまり、自分よりランキングがずっと上のチームに勝てば大量のポイントを獲得できますが、格下のチームに負けてしまうとポイントが大きく削られてしまうのです。これにより、現在の力関係がより正確にランキングに反映されるようになっています。

また、女子のランキングは年に4回(通常は3月、6月、8月、12月)発表されるのが一般的です。なでしこジャパンの世界ランキング推移をチェックする際は、これらの発表時期に合わせて、その直前に行われた大会や試合の結果を振り返ると、なぜ順位が動いたのかが納得できるはずです。数字の裏側にある「勝ちの価値」を考えると、より深くサッカーを楽しめます。

なでしこジャパンの歴代最高位と最低位をチェック

なでしこジャパンがこれまでに記録した世界ランキングの中で、最も輝かしかった順位と、逆に苦戦した時期の順位を詳しく見ていきましょう。最高位と最低位を知ることは、チームのポテンシャルと課題を理解する近道になります。過去のデータを紐解くと、日本が世界の中でどのようなポジションを築いてきたかが明確になります。

世界ランキングは、各国の女子サッカーへの注力具合によっても変動します。近年は欧州諸国が急速に力をつけており、相対的にランキングを維持することが難しくなっています。そのような厳しい環境の中で、なでしこジャパンがどのような立ち位置をキープしてきたのか、歴史的な視点から解説していきます。

女子FIFAランキングの豆知識

女子のFIFAランキングは2003年から正式にスタートしました。日本は開始当初からアジアの中では上位に位置していましたが、世界トップクラスに食い込んだのは2010年代に入ってからです。現在は強豪国の数が増え、ランキングの激戦区となっています。

世界一に輝いた2011年直後の3位という記録

なでしこジャパンの歴代最高位は、2011年12月から2012年にかけて記録した世界ランキング3位です。これは、ドイツワールドカップでの優勝というこれ以上ない結果が反映されたものです。当時、1位のアメリカ、2位のドイツに次ぐポジションを確立し、名実ともに世界のトップ3の一角として認められました。

この時期のランキングポイントは、歴代でも非常に高い数値を記録していました。ワールドカップという最もポイント配分が高い大会で優勝し、さらにその後に行われたロンドンオリンピック予選や国際親善試合でも安定して勝利を重ねたことが要因です。当時の日本代表は「負ける姿が想像できない」と言われるほどの安定感を誇っていました。

3位という順位は、単に成績が良いだけでなく、対戦相手からのリスペクトも集めていました。アメリカやドイツといった体格に恵まった国々と肩を並べたことは、女子サッカー界における一つの「事件」でもありました。この最高位を記録した時代は、日本の女子サッカーが最も注目され、競技人口や人気が爆発的に増えた時期でもあります。

最も低迷した時期の順位とその要因

一方で、なでしこジャパンが近年で最も低い順位となったのは、2021年12月に記録した13位です。2010年代前半の好調を知るファンにとっては、信じがたい数字だったかもしれません。しかし、この低迷には明確な理由がありました。主な要因は、主要大会での早期敗退と、世代交代に伴うチームの不安定さです。

2016年のリオ五輪予選敗退後、チームは再建を余儀なくされましたが、強豪国との対戦で勝ちきれない場面が目立ちました。特にヨーロッパ勢の急速な進化に対応が遅れ、かつての「技術の日本」というアドバンテージが相対的に薄れてしまったのです。13位という数字は、世界全体のレベルが底上げされた結果、日本が相対的に取り残されかけていた警鐘でもありました。

この最低位を経験したことで、チーム内では「今のままでは勝てない」という強い危機感が生まれました。フィジカルの強化や、より速いプレースタイルへの転換など、戦術的な見直しが行われるきっかけとなったのです。どん底を味わったからこそ、現在の「攻守にアグレッシブなスタイル」への進化があったと言えるでしょう。ランキングの低下は苦い経験でしたが、再生への一歩でもありました。

アジア圏内での順位とライバルの存在

世界全体でのランキングも重要ですが、アジアという枠組みの中でなでしこジャパンがどのような位置にいるかも無視できません。アジアサッカー連盟(AFC)加盟国の中では、日本は長年トップクラスを維持しています。しかし、アジアもまた激戦区であり、常にトップを守り続けるのは容易ではありません。

アジアの中での主なライバルは、オーストラリア、中国、北朝鮮、韓国などです。特にオーストラリアは近年、多くの選手がヨーロッパのトップリーグでプレーしており、世界ランキングでも日本と競り合っています。また、中国や北朝鮮も伝統的に強く、アジアカップなどの公式大会での結果によって、アジア内の順位は頻繁に入れ替わります。

なでしこジャパンは、アジア内では常に1位か2位を争うポジションにいます。世界ランキングが13位まで落ちた時期でも、アジアの中では上位をキープしていましたが、以前のような「アジアでは無敵」という状況ではなくなっています。アジアのレベルが上がることは、日本にとっても強化に繋がるため、切磋琢磨しながら世界ランキングを上げていくことが理想的な形です。

世界ランキングに影響を与えた主要大会の記録

なでしこジャパンの世界ランキング推移を語る上で、切っても切り離せないのが「主要大会での戦績」です。FIFAランキングは日常の親善試合も加味されますが、やはり重みが違うのはワールドカップやオリンピックといった真剣勝負の舞台です。これらの大会での一戦一戦が、ランキングを大きく左右してきました。

過去の名勝負を振り返ると、その結果がどのようにランキングに反映されたかがよく分かります。勝利の喜びだけでなく、敗戦の悔しさがランキングの数字となって表れることもあります。ここでは、なでしこジャパンの運命を大きく変え、ランキングの数字を動かした象徴的な大会をいくつかピックアップして解説します。

FIFAランキングにおいて、ワールドカップ本大会の試合は親善試合の約4倍の重みがあると言われています。そのため、W杯での躍進はランキングを一気に押し上げる最大のチャンスなのです。

2011年ドイツW杯での奇跡と急上昇

日本の女子サッカー史において、2011年のドイツワールドカップほどランキングに劇的な変化をもたらした大会はありません。開幕前、日本は決して優勝候補の筆頭ではありませんでした。しかし、準々決勝で王者ドイツを破り、決勝でアメリカをPK戦の末に下すという快挙を成し遂げました。

この大会での優勝により、日本は膨大なランキングポイントを獲得しました。大会前の4位から、直後の発表では順位こそ劇的には変わりませんでしたが、ポイント数でトップ2に急接近しました。何より、世界中の強豪を次々と撃破したことで、ランキングの「質」が大きく向上したのです。この大会を機に、なでしこジャパンは「格下」としてではなく「マークされる強豪」へと変わりました。

また、この優勝は単なる一時的な上昇に留まりませんでした。世界王者という称号を得たことで、その後の対戦相手からの見られ方が変わり、より高いモチベーションで試合に臨めるようになったことも、ランキングを高く維持できた要因です。2011年の奇跡は、なでしこジャパンの世界ランキング推移における「最大の黄金期の幕開け」でした。

2012年ロンドン五輪の銀メダルと安定

ワールドカップ優勝の翌年、2012年に行われたロンドンオリンピックも、ランキングを強固なものにした重要な大会です。ワールドカップ王者の重圧がかかる中、なでしこジャパンは見事に決勝まで勝ち進みました。決勝でアメリカに敗れはしたものの、獲得した銀メダルは、日本の実力が本物であることを世界に証明しました。

この大会の結果を受けて、日本は世界ランキングで歴代最高の3位を記録します。1位アメリカ、2位ドイツという伝統的な2強に次ぐ地位を完全に確立しました。オリンピックはワールドカップに並ぶ重要な大会として位置づけられており、ここでのメダル獲得はランキングポイントに大きな恩恵をもたらしました。

さらに、ロンドン五輪での活躍は「なでしこブランド」を世界に定着させました。この時期、日本の選手たちは次々と海外のクラブチームに引き抜かれるようになります。世界ランキングの数字が、選手個人の価値も高める結果となったのです。安定して高い順位を維持したこの時期は、日本の女子サッカーが最も充実していた時代と言えるでしょう。

2023年W杯でのベスト8進出と復活の兆し

近年、最もランキングにポジティブな影響を与えたのが、2023年のオーストラリア・ニュージーランド大会です。東京五輪での停滞感から、下馬評は決して高くなかった日本でしたが、グループステージで見せた圧倒的な強さは世界を驚かせました。特に、後に優勝するスペインを4-0で完封した試合は、世界ランキングのポイントを大きく稼ぐ一因となりました。

大会最終結果はベスト8でしたが、大会を通じて披露した「規律ある守備」と「効率的な攻撃」は、テクニカルレポートでも絶賛されました。この活躍により、低迷していたランキングは再び11位から8位(その後7位まで上昇)へとランクアップしました。強豪相手にしっかりと勝ちきったことが、数字の上での「復活」を裏付けたのです。

この大会を境に、なでしこジャパンへの期待値は再び高まりました。若手選手が主力として定着し、世界トップクラスの相手とも対等に戦えることを証明した意味は大きいです。世界ランキングの推移において、2023年は「再浮上の年」として記憶されることになるでしょう。ランキングの数字が1桁台に戻ったことは、チームにとって大きな自信となりました。

現在のなでしこジャパンの強みと課題

世界ランキングを再び1桁台に戻した現在のなでしこジャパン。彼女たちがなぜ再び世界のトップクラスで戦えるようになったのか、その強みの源泉を探ってみましょう。また、ランキングをさらに上げていくために乗り越えなければならない課題についても見ていきます。現在のチーム状況を理解することで、今後のランキング推移を予測するヒントが見えてきます。

現代の女子サッカーは、以前とは比べものにならないほど高速化・パワー化が進んでいます。かつてのなでしこジャパンが武器としていたテクニックだけでは勝てない時代になりました。そのような変化の中で、日本代表がどのように自分たちの色を出しつつ、世界のトレンドに対応しているのかを深掘りします。

現在のなでしこジャパンの特徴

・平均年齢が若く、運動量が豊富

・海外リーグ(英・伊・米など)でプレーする選手が主力

・5バックをベースとした柔軟なシステム変更

・爆発的なスピードを持つアタッカーの存在

若手選手の台頭と世代交代の成功

現在のなでしこジャパン最大の特徴は、若手選手の目覚ましい成長です。2010年代の黄金期を支えたメンバーが去った後、長らく苦しんできた世代交代がついに実を結びました。現在のチームは20代前半から中盤の選手が中心となっており、ピッチ全体を走り抜く豊富な運動量が大きな武器になっています。

特に、U-20女子ワールドカップで優勝や準優勝を経験したメンバーたちが、そのままフル代表でも主力として活躍しています。彼女たちは若い頃から世界大会での成功体験を持っており、強豪国に対しても物怖じせずにプレーできるメンタリティを備えています。この「勝ち癖」がついた若い力が、停滞していたランキングを押し上げる原動力となりました。

ベテラン勢の支えもありつつ、若い選手が思い切りよくプレーできる環境が整っています。スピード自慢の宮澤ひなた選手や、中盤でゲームをコントロールする長谷川唯選手、守備の要となる熊谷紗希選手など、各ポジションに個性豊かなタレントが揃っています。このバランスの良さが、現在の世界ランキング7位から8位という安定した成績に繋がっています。

海外組の増加による個の力の向上

一昔前とは大きく異なるのが、海外のトップリーグでプレーする日本人選手が激増した点です。かつては国内リーグが中心でしたが、現在はイングランドの「ウィメンズ・スーパーリーグ」をはじめ、イタリア、アメリカ、ドイツなどの強豪リーグでレギュラーとして活躍する選手が、代表チームの半分以上を占めるようになっています。

日常的に世界トップクラスの選手と対峙することで、日本人選手の課題とされていたフィジカルコンタクトや判断のスピードが飛躍的に向上しました。海外の荒波に揉まれることで、個々の「個の力」が強まり、それが代表チームとしての強度に直結しています。特に球際での強さは、以前のなでしこジャパンにはなかった新しい強みと言えるでしょう。

海外組が増えたことで、対戦相手の特徴を事前に把握しやすくなったというメリットもあります。世界ランキング上位の国々と戦う際、同じチームメイトとしてプレーしている選手がいれば、その弱点や癖を共有できます。こうした情報面での強みも、今のなでしこジャパンが世界と互角に渡り合えている重要な要素の一つです。

強豪国と比較した際の現在の立ち位置

現在のなでしこジャパンは、世界ランキングトップ3(スペイン、アメリカ、フランスなど)と比較してどのような位置にいるのでしょうか。結論から言えば、「戦い方次第でどこにでも勝てるが、安定感にはまだ課題がある」という状況です。2023年のW杯で見せたように、戦術がハマれば世界1位のチームをも圧倒できる実力を持っています。

しかし、ランキングをさらに上げるために必要なのは、どんな相手に対しても、あるいは調子が悪い時でも勝ち点を拾える「勝負強さ」です。ランキング1位や2位を争う国々は、コンディションが万全でなくても勝ちきる術を持っています。日本が再び世界ランキング3位以内を目指すには、格下の相手に取りこぼしをせず、強豪との対戦で常に安定したパフォーマンスを発揮することが求められます。

また、欧米勢の進化は凄まじく、身体能力に加えて戦術的にも非常に洗練されてきています。日本が世界ランキング推移において再び頂点を目指すためには、日本独自の細かな技術に加え、パワーで押し切られないための組織的な対応力をさらに磨く必要があります。現在の立ち位置は「追う立場」として非常に面白いポジションにあり、さらなる飛躍の可能性を秘めています。

今後のなでしこジャパンがランキングを上げるために

なでしこジャパンが再び世界の頂点に立ち、ランキングの推移を右肩上がりにするためには、これからが正念場です。現在の7位から8位というポジションは決して悪くありませんが、ファンの期待はやはり「メダル圏内」への復帰でしょう。これからの戦いが、将来のランキングを決定づけることになります。

世界ランキングを上げるためには、目の前の一戦一戦を大切に戦うことはもちろん、長期的な視点での強化も欠かせません。選手の育成から代表チームの戦術、さらには国内リーグの環境まで、様々な要素が絡み合っています。ここでは、なでしこジャパンが今後さらに順位を上げていくためのポイントを整理します。

FIFAランキングは過去4年間の成績が加味されますが、直近の試合ほど比重が大きくなります。そのため、今から行われる主要大会や遠征の結果が、ダイレクトにランキングに反映されます。

大きな国際大会でのコンスタントな結果

世界ランキングを劇的に上げる唯一の方法は、オリンピックやワールドカップでベスト4以上の成績を残し続けることです。特に、準決勝や決勝といった「高ポイント」が付与されるステージでの勝利は、ランキングを数段跳ね上げる力があります。一発屋で終わらず、どの大会でも優勝争いに絡むことが、強豪国としての地位を不動のものにします。

そのためには、大会前の準備期間の過ごし方や、短期決戦を勝ち抜くためのマネジメントが重要になります。現在のなでしこジャパンは、池田監督のもとでチームの結束力が非常に高まっています。この団結力を維持しつつ、大会ごとに新しい戦術やスパイスを加え、相手に研究されてもそれを上回る進化を見せ続けなければなりません。

また、ランキング上位の国との親善試合も積極的に組む必要があります。ランキングが上のチームと戦って勝つことは、ポイント獲得の効率が最も良いためです。厳しいアウェイの環境での親善試合を勝ち抜く経験が、本番での強さに繋がり、結果として世界ランキングの向上に寄与します。常に高いレベルに身を置き続ける姿勢が不可欠です。

欧米諸国のフィジカルサッカーへのさらなる対策

なでしこジャパンにとっての永遠の課題は、自分たちよりも一回りも二回りも大きな選手を揃える欧米諸国への対策です。近年、この差を埋めるために守備の組織化や切り替えの速さを磨いてきましたが、まだまだ進化の余地があります。特に対人守備での強度をさらに高めることが、ランキング上位国に勝ち続けるためのポイントです。

最近の傾向として、欧米の選手たちはフィジカルだけでなく足元の技術も向上しています。つまり「大きくて速くて上手い」選手が増えているのです。これに対抗するには、個の力だけで立ち向かうのではなく、2人、3人で連動してボールを奪う日本らしい組織力に磨きをかける必要があります。データ分析なども活用し、相手の強みを消す戦い方を徹底することも大切です。

また、セットプレーでの得点力を上げることも重要です。身長差があっても、入り方や工夫次第で得点は奪えます。少ないチャンスを確実に得点に結びつける精度を高めることで、接戦をものにする確率が上がります。こうした細かな部分の積み重ねが、最終的には勝敗を分け、世界ランキングという数字になって表れてくるのです。

国内リーグ(WEリーグ)の発展と底上げ

代表チームの強さは、その国のリーグのレベルに比例すると言われます。2021年に開幕した日本初の女子プロサッカーリーグ「WEリーグ」の発展は、なでしこジャパンの世界ランキング推移に長期的な影響を与えます。国内でレベルの高い試合が日常的に行われることで、次世代の代表選手が育つ土壌が固まるからです。

海外組が注目されがちですが、代表チームを支えるのは国内リーグでプレーする選手たちでもあります。彼女たちが日々激しい競争にさらされ、プロ意識を持ってトレーニングに励むことが、代表全体の底上げに繋がります。WEリーグがより魅力的なリーグとなり、観客が増え、スポンサーが集まることで、選手の育成環境はさらに改善されていくでしょう。

また、WEリーグから海外へ羽ばたく選手を増やす一方で、海外で経験を積んだベテラン選手が国内リーグに戻ってきて技術や経験を還元する仕組みも大切です。リーグ全体の質が向上すれば、代表活動以外での選手の成長スピードが速まります。なでしこジャパンが世界ランキング3位以内に定着するためには、この国内リーグという土台が揺るぎないものである必要があります。

まとめ:なでしこジャパンの世界ランキング推移から見える未来

まとめ
まとめ

ここまで、なでしこジャパンの世界ランキング推移とその背景について詳しく見てきました。2011年のワールドカップ優勝という歴史的な瞬間から、リオ五輪予選敗退という苦い経験、そして2023年のワールドカップで見せた力強い復活劇。ランキングの数字を辿ることで、なでしこジャパンが常に進化し続けてきたことがお分かりいただけたかと思います。

現在の世界ランキングは7位から8位付近を推移しており、日本は再び世界のトップ集団の一角を占めています。若手選手の台頭と海外組の増加によって、チームの力強さは増し、強豪国とも互角以上に戦える実力を取り戻しました。かつての「技術の日本」に「現代的なスピードと強度」が加わった今のチームには、さらなる高みを目指せるポテンシャルが十分にあります。

もちろん、欧米諸国の急成長やアジア内のライバルの台頭など、今後も厳しい戦いは続きます。しかし、なでしこジャパンはこれまでも幾多の困難を乗り越えてきました。世界ランキングは一つの指標に過ぎませんが、その推移を追いかけながら応援することは、サッカー観戦の醍醐味でもあります。

これから行われるパリオリンピックや、次のワールドカップ。そこでなでしこたちが躍動し、勝利を積み重ねるたびに、ランキングの数字もまた誇らしいものになっていくはずです。再び世界ランキング3位以内、そしてその先の「世界一」へ。新時代のなでしこジャパンがどのような軌跡を描いていくのか、これからも温かく見守り、熱い声援を送り続けましょう。

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